JPモルガン・チェース：ステーブルコインの人気がドル買いを押し上げると予想

JPモルガン・チェースは、ステーブルコインの世界的な普及により、今後数年間で数兆ドルが米ドルに流入する可能性があると述べている。ただし、これらのデジタル資産の潜在需要に関する市場の推計は大きく異なっている。「ステーブルコインの普及は、脱ドル化を加速させるのではなく、むしろ世界金融システムにおけるドルの役割を強化する可能性が高い」と、クンジ・パド氏、ミーラ・チャンダン氏、オクタヴィア・ポペスク氏らが率いるJPモルガン・チェースのチームは火曜日のレポートで述べた。

ステーブルコイン市場の最終的な規模に関する予測は、JPモルガン内部でさえ、銀行ストラテジストの間で大きく異なっています。ある新興市場株式戦略チームは、市場規模が最終的に約2兆ドルに拡大すると予測しています。同行の米国金利ストラテジストはより慎重な見方を示し、約5,000億ドルと推定しています。このレンジの上限では、JPモルガンの外国為替ストラテジストは、2027年までに約1.4兆ドルの米ドル需要の増加がステーブルコイン市場の成長を支えると予測しています。この数字は大きいですが、国際決済銀行（BIS）が最近報告した米ドルペアの1日あたりの取引量8.6兆ドルには遠く及びません。