Ondo Global Marketsに関するユーザーFAQ

Ondo Global Marketsとは

Ondo Global Marketsは、米国の上場株やETFをトークン化するプラットフォームです。これにより、米国外の投資家は、イーサリアム（Ethereum/ETH）上で証券担保型トークンをミント、送金、償還することで、これらの資産への経済的エクスポージャーを得られます。近日中に、Solana、BNB Chainなどでも提供される予定です。各トークンは、対応する株式またはETFによって完全に裏付けられており、1社以上の米国のカストディブローカーディーラーによって（送金中の現金とともに）保管されます。

Ondoのトークン化株式およびETFとは？

Ondoのトークン化株式およびETFは、公開取引資産へのトータルリターンへのエクスポージャーを提供するデジタルトークンです。各トークンは、価格変動、配当、企業行動など、資産の経済パフォーマンスを反映しています。そのため、保有者は配当金（適用される源泉徴収税を差し引いた額）が資産に再投資され、資産を直接所有している状態と同じようにリターンを得られます。

例えば、AAPLon（「-on」という接尾辞はOndoトークン化された資産を表します）は、Apple Inc.（AAPL）の総収益を反映しています。トークン保有者はAAPLを保有し、配当を再投資する経済的なエクスポージャーを得られます。なお、価格は米ドルで表示されます。

このモデルはステーブルコインから着想を得ており、シンプルさとアクセス可能性を考慮して設計されています。トークン保有者は、原資産やそれを受け取る権利を直接保有するのではなく、ステーブルコインと交換できるトークンを保有し、原資産の全体的な経済パフォーマンスから利益を得ます。

Ondoのトークン化株式はどのようにしてトークン保有者に株式市場の流動性を提供するのか

Ondo Global Marketsは、従来の株式市場の流動性を即座に利用できるように設計されています。そのため、オンチェーントークンに対して、従来の取引所の対応する原資産と同じ流動性が提供されます。Ondoトークン化株には専用のオンチェーン流動性プールは必要ありません。トークンを発行または償還する際、主な購入者はトークン発行者に対してKYC（本人確認）を完了する必要があることにご注意ください。

同じ流動性であることが重要な理由

流動性が高いと、資産の価格に大きな影響を与えずに、簡単かつ効率的に資産の売買が可能になります。従来の株式市場は流動性が非常に高い場合が多く、大規模な取引でも売買スプレッドが狭くなり、スリッページが最小限に抑えられます。Global Marketsのプラットフォームでは、トークン化株式とETFの流動性を同程度にすることができます。

Ondoのトークン化された株式はいつ取引できますか？

グローバルマーケットプラットフォームからの直接のミントと償還は、通常、日曜日の20:00:00（東部標準時）から金曜日の19:59:00（東部標準時）までの週5日、1日24時間利用可能です。*トークンは、24時間365日いつでもピアツーピアで取引できます。

*トークンの発行および償還は、特定の企業活動（配当、株式分割など）、市場状況（過度のボラティリティ、新しい取引セッションへの移行など）、またはシステムリスク管理のトリガーにより、一時的に停止される場合がありますのでご注意ください。このような停止が発生した場合は、https://status.gm.ondo.financeで追跡できます。

Ondoトークン化株式は自由に送金できますか？

はい、すべてのOndoトークン化株式は、トークンの適格基準と適用される契約上の制限に従い、サポートされているブロックチェーンを通じて米国外に自由に送金できます。

Ondoトークン化株による実際の株式価格の追跡方法

Ondoトークン化株は、その基礎となる証券のトータルリターントラッカーです。つまり、価格の変動と再投資された配当の両方を反映し、価格上昇だけでなく、長期にわたる実際の株式の経済的な実績をユーザーに提供します。

Ondoトークン化株を保有すると、実際の株式を所有し、その配当金（適用される源泉徴収税を差し引いた額）を株式に投資した場合と同じ経済的なエクスポージャーを得られます。これにより、現実世界の資産の総収益が、トークン化された資産に反映されます。

企業行動の取り扱い方法の詳細については、以下の配当および株式分割に関する質問を参照してください。

1. トータルリターントラッカーとは

トータルリターントラッカーは、インデックスまたは資産の完全なパフォーマンスを反映するよう設計された金融資産です。資産の市場価値の変化のみを捉える価格リターントラッカーとは異なり、トータルリターントラッカーは、配当金、利息、キャピタルゲイン分配金などのすべてのキャッシュフローを、複利リターン（適用される源泉徴収税を差し引いた額）に再投資されることを前提として考慮します。

トータルリターントラッカーには次のものが含まれます。

● 価格変動 – 資産の市場価値の増減

● 収益分配 – 配当（株式の場合）や利息（債券の場合）など

● 企業行動 – 合併など、総価値に影響を与える可能性がある

トータルリターントラッカーは、キャピタルゲインと収入の両方を捕捉することで、価格のみのトラッカーよりも資産のパフォーマンスをより包括的に反映します。

2. 源泉徴収税とは？

源泉徴収税は、配当金などの特定の種類の収入が支払われる前に、その収入から自動的に差し引かれる税金です。米国株の場合、ブローカーは通常、配当金を受け取る側に適用される税法に基づいて、米国以外の投資家に支払われる配当金の一部を源泉徴収する必要があります。

トークンを発行するOndo Global Marketsはイギリス領ヴァージン諸島に拠点を置いているため、米国企業が同社に支払う配当金には、標準的な30％の米国源泉徴収税が課せられます。これは、米国の税法に従って、米国人以外の人に適用されるデフォルトの税率です。

配当金を再投資する際は、源泉徴収税を差し引いた金額で再投資します。たとえば、Coca-Cola（KO）が1株あたり1ドルの配当金を支払い、Global Marketsが10株を保有していたとします（つまり受け取った配当金は合計10ドル）。この場合、Global Marketsプラットフォームは、税金の支払いのために10ドルの30%（つまり3ドル）を差し引き、残りの7ドルを再投資して追加のKO株を購入します。

3. Ondoトークン化株から配当金を受け取れますか？

Ondo Global Marketsは、現金で直接資産保有者に配当金を分配するのではなく、適用される源泉徴収税の差引後の価値を、自動的に原資産の株式に投資します。その結果、使用しているブロックチェーンに応じて、より高いトークン価値またはより多くのトークン残高を通じて配当の経済的利益を受け取れます。

例

Teslaの株価が100ドルで取引され、2ドルの配当金を支払うとします。従来の証券口座の場合は以下の通りです。

●Teslaの株価は2ドルの配当後、98ドルに下落。

●30%の源泉徴収税（米国以外の投資家のデフォルト税率）を差し引いた後、ユーザーは1.40ドルの配当収入を現金で受け取ります。

イーサリアム（Ethereum/ETH）上のOndoトークン化株の場合

●1.40ドルの純配当金を仲介口座で受け取ります。

●Tesla株に1.40ドル投資します。1.40ドルで1.40ドル / 98ドル = 0.014株の追加株を購入できます。

●1株のOndo Teslaトークンが、1.014のTesla株と同等になります。

その結果、トークンの価格は99.40ドル（1.014 × 98ドル）になります。トークン価格はテスラの市場価格と異なる場合がありますが、再投資された配当金（適用される源泉徴収税控除後）を含むTSLAの総収益価値を正確に反映します。

このアプローチにより配当管理が簡素化され、手動での再投資を必要とせず、経済的エクスポージャーが自動的に拡大することが保証されます。

他のブロックチェーン（例：Solana）や一部の中央集権型取引所では、トークン価格が常に1株あたりの株価を追跡する可能性がありますのでご注意ください。これらのブロックチェーンと取引所では、再投資された配当金を自動的に反映してトークンの残高が変化し、トークンの価格は常に基礎価格を追跡します。

*イーサリアムでは、配当関連の価値は各トークンの価格上昇に反映されます。Solanaでは、Scaled UI機能を使用することで、配当関連の価値がウォレット内のトークン数の増加としてほとんどのフロントエンドユーザーインターフェースに反映されます。Scaled UIは、発行者がフロントエンドでユーザー向けのトークン残高を動的に調整（利回り分配のためなど）できるSolanaトークン拡張機能です。表示残高が増加するため、トークンの表示価格が安定します。チェーン自体（バックエンド）ではトークンの残高が安定し、価格が上昇します。ただし、Solanaエコシステムの大部分はScaled UIをサポートしているため、経済効果はトークンあたりの価格の上昇ではなく、トークンの増加として現れます。

4. 手数料について

トークン発行者であるOndo Global Markets（BVI）Limitedは、現時点ではOndoトークン化株の発行または償還に対して手数料を請求しません。（ただし、ガス代はユーザー自身で支払う必要があります。）

ボラティリティとレイテンシーによる調整により、トークンの発行価格と償還価格は、原資産価格と完全に一致しない場合があることにご注意ください。

5. Ondoトークン化株は従来の株とどう違うのでしょうか？

Ondoのトークン化株は、株式の総収益を追跡します。これは、USDステーブルコインが米ドルの価値を反映する一方で、ステーブルコインの発行者が保有する原資産の直接的な所有権を与えないのと同様です。

Ondoトークン化株式はどのように保護されていますか？

1. 破産回避の法的構造

Ondoのトークン化株式は、破産の影響を最小限に抑えるための、実戦でテストされた手法を使用して発行されます。これには、独立した取締役を擁する別の取締役会によって管理される特別目的会社からの発行、OndoFinanceInc.およびOndoFoundationグループからの資産、帳簿、口座の分離が含まれます。これらの措置により、破産や支払不能といった万が一の事態が発生した場合でも、トークンの裏付け資産が保護された状態が維持されます。

2. 完全な資産裏付けと担保権

Ondoのトークン化された株式はすべて、その基礎となる株式とETF（および送金中の現金）によって完全に裏付けられています。さらに、Ondoトークン化株式の発行者は、トークン保有者に対する義務を超過担保するために、この完全な裏付けに加えて、常に追加の担保が利用可能であることを保証する必要があります。

トークン保有者の利益は、独立した第三者セキュリティエージェントであるAnkura Trust Companyによって、さらにサポートされます。Ankura Trust Companyは、この担保に対する最優先の完全な担保権を保持・所有し、現金と交換できます。そして、発行者の債務不履行時などに、トークン保有者に収益を分配する権限を与えられています。例えば、発行者がトークンの償還要求に適切に対応できない事態が発生した場合や、トークンの完全な裏付けを適切に維持できない場合に、トークン保有者がセキュリティエージェントに担保の所有、現金との交換、トークン保有者への収益分配を指示できます。

3. 規制された保管人による透明性の高い保有

Ondo Global Marketsは、独立したサードパーティ検証エージェントであるAnkura Trust Companyが実施する、Ondoトークン化株の保有証明を毎日提供します。毎日の証明は、2025年10月1日からオンラインで閲覧できるようになります。Ondo Global Marketsの保有資産はすべて、1社以上の米国登録カストディブローカーディーラーによって保有されています。

4. スマートコントラクトのセキュリティ

Ondo Stockトークンのスマートコントラクトは厳密にテストされており、コードの整合性とプロトコルの安全性を確保するため、SpearbitとCyfrinによる独立した監査を受けています。詳細については、リリース時のこちらの記事をご覧ください。

5. Ondoトークン化株式を発行・償還できるのは誰ですか？

Ondoトークン化株式の発行と償還は、Ondo Global MarketsのKYCおよびオンボーディングプロセスを正常に完了した方のみが利用可能です。また、特定の管轄区域に基づく禁止事項および制限事項の対象となります。これらの禁止事項と制限事項には、次のものが含まれます：Ondoトークン化株式は、（i）米国外に所在し、米国外から購入注文を開始する非米国人、および（ii）EEAおよび英国の適格投資家にのみ提供および販売されます。