トランプ晩餐会は失敗か、大統領が連邦法違反で支持者は法整備を要求
トランプ晩餐会は失敗か
トランプ大統領が、自身のゴルフクラブで仮想通貨の主要投資家を招いた「限定」パーティーを開催したことを受け、一部の支持者を含む指導者たちは、トランプ氏が業界よりも個人的な利益を優先しているのではないかと懸念し、法整備を要求する声が上がっている。
米国のドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領は2025年5月22日(木曜日)、自身のミームコインTRUMPの大口投資家約220名を招き、「“最も限定的な”仮想通貨パーティー」と銘打ったパーティーを開催。しかし、それから数日後の報道によると、このパーティーは失敗だったと報じられている。大手メディアAP通信によると、バージニア州北部にある大統領所有の高級ゴルフクラブにディナーにTRUMPの大口投資家らが招待され、大統領はそこでは演説をし、YMCAの音楽に合わせて踊ったという。
参加者からは不満の声も
ディナーでは、上位25名がトランプ氏とのプライベートレセプションに招待され、上位4名には10万ドル相当の仮想通貨をテーマにしたトランプブランドの腕時計が贈られたという。
今イベントは、メディア関係者の入場が禁止されており、参加者の中には実名で参加した者もいれば、仮名で参加した者もいたとのこと。トランプ大統領自身は、イベント後の記者団のインタビューに対し、「とても良かった」と述べ、終始ご機嫌だったという。
しかし、参加者からは、パーティーは期待外れで、空腹のまま会場を後にしたとCNBCの取材に対し語っており、不満の声も。さらに、大統領は短時間しか姿を見せず、全員と話しかけたわけではなく、「おそらく上位25人」と話しただけだったとある参加者は語っている。また、スピーチは仮想通貨に関する古い話題の繰り返しで、質問や写真撮影は一切受け付けず、ヘリコプターで足早に去っていったとのこと。
大統領紋章の着用で6カ月の懲役刑の可能性も
今回の大統領主催晩餐会についてホワイトハウスは、個人的なイベントであり、政府の公式イベントではないと発表しているが、大統領は演説中、大統領の紋章が前面に掲げられた演壇の後ろに立っており、公私混同ではないかと指摘する声も聞こえている。
この大統領紋章を使用したことで大統領は連邦法違反の疑いがかけられている。ホワイトハウスはこのイベントについて、トランプ氏の個人的な立場でのものであり、大統領紋章の着用は国の法律に対する明白な違反であると認めている。報道によると、この違反行為は米国大統領に6カ月の懲役刑をもたらす可能性がある。
多くの人々は、大統領が私的なイベントで「大統領紋章を使用した」ことは連邦法違反だとも指摘。連邦法は、「政府による後援または承認という誤った印象を与える」可能性のある方法で紋章を使用することを禁じており、違反した場合、罰金または最長6カ月の懲役刑が科される可能性がある。
エリザベス・ウォーレン(Elizabeth Warren)議員をはじめとする複数の議員は、大統領がTRUMPコインを宣伝していること、そして彼の仮想通貨プロジェクトが政権を通じて不当な利益を得る可能性があることについて、すでに懸念を表明。マキシン・ウォーターズ(Maxine Waters)下院議員は、大統領、副大統領、議員、そしてその近親者による仮想通貨の宣伝を抑制するための「トランプ氏の仮想通貨禁止法案」も提案している。
なお、トランプ大統領晩餐会には、TRUMPの主要投資家である仮想通貨界の大富豪ジャスティン・サン(Justin Sun)氏や、ブロックチェーンプラットフォームTronを率い、TRUMPに4,000万ドル(約57億円)以上を投資している台湾の仮想通貨幹部ヴィンセント・リウ(Vincent Liu)氏など、著名人が出席している。
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