米上院、ステーブルコイン規制法案GENIUS Actの採決を今週実施か

米上院はこのほど、ステーブルコイン規制を目的としたGENIUS法案の採決を実施する 可能性がある 。

超党派の議員らが修正案の最終調整を進めており、合意が成立すれば法案は可決される見通しだ。一方、合意に至らなければ採決は延期される可能性もある。

最近の世論調査では、米国有権者の74%が暗号資産（仮想通貨）専用法案を支持していることが明らかになった。

この結果は、議会に対する国民からの圧力を強めている。

GENIUS法案の主要内容と修正点

GENIUS法案は、連邦監督基準を確立して ステーブルコイン を規制することを目的としている。

法案には消費者保護、外国ステーブルコインの制限、透明性規則が盛り込まれている。

最近の修正案では、民主党議員が懸念していた詐欺リスク、詐欺防止措置、投資家保護に関する条項が追加された。

また、中国などの敵対国に対する規定も強化され、発行者の所有権制限が設けられた。さらに、民主党が求めていた公職者のデジタル資産保有開示を義務付ける透明性規則も含まれている。

5月には全ての民主党上院議員が法案に反対票を投じていた。

反対理由は保護措置の不備とトランプ米国大統領一族の仮想通貨事業との関連性への懸念だった。その後の修正作業では、これらの批判に対処することに焦点が当てられた。

超党派交渉の焦点と課題

法案の後援者らは、手続き上の遅延を避けるため全会一致の合意を目指している。

交渉の焦点は、発行者制限と金融開示を含む修正案パッケージにある。

共和党議員は中国の影響力を防ぐため外国ステーブルコインの制限を優先している。

一方、民主党議員は米国公職者の仮想通貨保有に対するより厳格な監視と、より広範な消費者保護を求めている。

トム・ティリス議員などの共和党議員は、クレジットカード競争法が追加された場合、法案の焦点が薄れるとして反対する可能性を警告している。

このような無関係な修正案が含まれれば、議員らが法案を拒否するリスクがある。

今週の採決は、議員らが手続き上の課題を引き起こすことなく修正案を最終決定できるかどうかにかかっている。

この法案の成立は、 ビットコイン（BTC） のような主要なデジタル資産の価格にも影響を与えうるだろう。