ビットコイン、上昇に転じたか?転換点は?注目材料は?【仮想通貨相場】 image 0

ポイント

  • 10.6万ドル突破、10.7万ドルに迫る
  • 米中首脳会談期待で買い優勢
  • ETFフローがプラス転
  • 10.7万ドル台の半値戻しが転換点

昨日のBTC相場

昨日のBTC市場は小幅続伸。

週末に10.3万ドル(約1,485万円)台で反発すると、昨日は10.6万ドル(約1,525万円)近辺のレジスタンスを突破。一時10.5万ドル近辺に値を落としたが、今朝未明には10.7万ドル(約1,540万円)に迫った。 

BTCは11.2万ドル近辺でピークアウト後、10.6万ドルでサポートされ、高値圏でのレンジ取引を続けていた。しかし、先週金曜日に10.6万ドルを下抜けると、この水準がレジスタンスとなり上値を抑える展開に。

だが、10.3万ドル台で反発後、週末に米中首脳会談が今週中に開催されるとの観測が浮上。月曜日には10.6万ドル近くまで値を戻した。 

昨日未明、ホワイトハウスのレビット報道官が米中首脳会談の可能性を示唆。さらに、第一次トランプ政権から続く通商法301条に基づく25%関税の一部品目(約180品目)の適用除外期限が8月31日まで延長されたこと、米国が通商協定案の提出を各国に求めたとロイターが報じたことで、通商交渉の進展期待からBTCは10.6万ドルのレジスタンスを明確に突破。

しかし、10.7万ドル近辺(5月27日からの下落の半値戻し)に上値を抑えられ、一時10.5万ドル近辺に下落。海外時間帯に入り、JOLTS求人件数が予想を上回ると、リスクオンムードで米株が反発。BTCも上昇した。3営業日連続でマイナスだったETFフローが昨日プラスに転じたことも相場を後押しした可能性がある。 

昨日の戻り高値を更新し、10.7万ドルに迫ったが、前述の半値戻しに上値を抑えられた。それでも、米中首脳会談が「近日中」に開催されるとの思惑や、トランプ・メディア(DJT)社によるBTC ETF申請など小粒な好材料もあり、BTCは10.5万ドル付近で下げ渋っている。

本日のBTC相場

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著者 松田康生(まつだやすお)楽天ウォレットシニアアナリスト

東京大学経済学部で国際通貨体制を専攻。三菱UFJ銀行・ドイツ銀行グループで為替・債券のセールス・トレーディング業務に従事。2018年より暗号資産交換業者で暗号資産市場の分析・予想に従事、2021年のピーク800万円、年末500万円と予想、ほぼ的中させる。2022年1月より現職。