リップル( XRP )の価格はここ数日間、狭い範囲内での推移が続いている。今月初旬には一時3.65ドルと月間最高値を記録したが、その後は勢いを失い、現在は3.13ドル付近で取引されている。このピーク時からの下落率は約14%で、直近1週間での上昇率も5%にとどまっている。
この調整を受けて市場参加者は慎重姿勢に転じているものの、新たなデータからは、市場の表面下で静かな買い圧力が蓄積されていることが示唆されている。
チャイキン・マネーフロー、上昇確認には強い押しが必要
注目されるのが、チャイキン・マネーフロー(CMF)だ。これは価格と取引量を組み合わせ、資金の流入・流出状況を示す指標である。7月20日から26日にかけ、 XRPの価格 は3.60ドルから3.13ドルに低下したが、CMFは高水準を維持した。価格が下落している間も大口投資家がXRPを買い増していたことを示唆している。
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一方、足元のCMF値は約0.15と伸び悩んでいる。XRP価格が再び勢いを取り戻すには、この水準を明確に上回り、一段の資金流入を確認する必要がある。市場参加者が明確な買いシグナルを得るには、さらなる大口資金の参入が求められる。
取引所への流入が静かで、即時売り圧力が軽減
また取引所へのXRPの流入量も低水準で推移している。7月の大部分を通じてXRPの取引所への流入は目立って増えておらず、唯一目立った動きがあったのは7月11日の2億2000万XRPの流入のみである。その後は低調な流入量が続き、直近7月29日には約970万XRPにとどまっている。
一般に、取引所への流入量が低い状態は市場の安定にとってプラス材料とされる。これは大口投資家が売却目的で取引所に大量のXRPを移動させていないことを示唆するためである。これは、買い活動が慎重である一方で、売りの関心も同様に抑えられていることを示す、ゆっくりとしたがポジティブなチャイキン・マネー・フローの読み取りとよく一致している。
この傾向が続けば、 XRPの価格 が現在の範囲を維持し、上昇の可能性に備えるのに役立つ可能性がある。特に、後述する強気のパターンが今後数日で展開される場合には。
XRP価格上昇の可能性を示す強気パターン
さらに、テクニカル面でもXRPの上昇余地を示唆するサインが見られる。2日足チャートでは上昇三角形の形成が確認されており、これは水平な抵抗線に対して徐々に切り上がる安値によって形成される強気パターンである。
現在、 XRPの価格 はこの三角形の中間地点付近にあるが、本格的な上昇に向けては重要な節目を突破する必要がある。
直近のレジスタンスは3.24ドルであり、この水準を明確に超えれば再び3.65ドルの高値水準を試す可能性がある。その先は抵抗がほとんどなく、価格発見モードに入る可能性もある。
一方、価格が2.95ドルから2.99ドルのサポートを割り込んだ場合、短期的な上昇シナリオは崩れ、さらに下値を模索する展開が予想される。