パイネットワーク( PI )のトークン価格は8月1日に過去最高値を更新した後、明確な方向感を欠く推移が続いている。この動意の薄い相場展開は市場全体の停滞感を反映しており、投資家はパイの次の値動きを見極めようと慎重な姿勢を示している。
パイ価格、恐怖と希望の狭間に
PI/USDの日足チャートのテクニカル指標も、この膠着状態を裏付けている。例えば、 相対力指数 (RSI)は価格が横ばいトレンド入りして以来、ほぼ平坦に推移しており、市場の売買圧力が均衡していることを示している。
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RSIは資産の売られ過ぎや買われ過ぎを測る指標であり、0から100の範囲で推移する。一般的に70以上は買われ過ぎ、30未満は売られ過ぎの状態を示し、相場の反転ポイントとして意識されやすい。
現在のようにRSIが横ばいの場合、売り手と買い手の力が拮抗しており、 どちらの側も 決定的な方向性を出せていない状況を示している。
さらに、平均真実範囲(ATR)は8月2日以降低下しており、ボラティリティの縮小を示している。記事執筆時点のATRは0.03となっている。
ATRは価格変動の度合いを測定する指標であり、この数値が下落しているときは相場の変動幅が小さく、トレーダーが明確な動きを待っていることを示す。現在のパイ価格は、次の方向性が出るまでの調整局面にあると考えられる。
パイの場合、このようなことはしばしば統合フェーズで起こり、市場がブレイクアウトを待っていることを示す。これは、トレーダーがどちらの方向にも強くコミットしていない不確実な時期を示す。
レンジ相場のパイネットワーク、ブレイクアウトの行方は?
投資家はパイネットワークが今後、新たなトークンのロック解除(アンロック)を続けることによる下落圧力を懸念している。PiScanの報告によると、向こう30日間で現在の市場価格にして5900万ドル相当(1億6621万PI)が新規供給として市場に放出される見込みだ。
このトークン供給の増加が市場心理にネガティブな影響を与える場合、 パイの価格 は現在のレンジを割り込み、 過去最低値 の0.32ドルを再び試す可能性がある。
一方で、新規の需要が再び市場に流入した場合には上昇トレンドに転じる可能性もあり、その場合、目先のターゲットとして0.44ドルの水準が意識されるだろう。