ブルリッシュ・キャピタル・マネジメントのディレクター、シルビア・トー氏によると、仮想通貨ベンチャーキャピタル(VC)はリスク許容度を引き下げ、流行の案件を避け、投資に対してより批判的な視点を適用している。
「VCは今、はるかに慎重になっている。単なるナラティブに賭けなくなった。以前なら小切手を切って『また新しいL1が出てきた、イーサリアム・キラーになる』と言えた」と、トー氏はシンガポールで開催されたToken2049でのコインテレグラフとのインタビューで語った。
「その結果、数多くの新しいチェーンが生まれ、市場は断片化し、資金は新しいレイヤー1や新インフラに大量投入された。しかし今ではそれはもう持続可能ではない」と付け加えた。
「誰が使っているのか」が最大の問い
トー氏は「今は新しいナラティブにただ賭ける余裕はない段階にある」とし、投資判断においてははるかに批判的な目が必要になっていると強調した。
「業界では多くのインフラが構築されているが、実際に誰がそれを使っているのか?十分な取引はあるのか?十分なボリュームが流れているのか?調達している資金を正当化できるのかを考えなければならない」と指摘した。
さらに2025年、多くのプロジェクトが過大評価され、しばしば正当化できないバリュエーションで資金を集めており、将来のキャッシュフロー予測に過度に依存しているとトー氏は述べた。
「彼らの潜在的な収益やパイプラインはまだ固まっていない」とトー氏は指摘し、2025年は「停滞の年」だったとも語った。
仮想通貨スタートアップの資金調達は減少
VCファーム、アジュナ・キャピタルの最高投資責任者(CIO)であるエヴァ・オーバーホルツァー氏も同様の見解を示している。
オーバーホルツァー氏は9月1日にコインテレグラフに対し、仮想通貨プロジェクトへの投資においてVCは以前のサイクルよりもはるかに選別的になっており、市場の成熟が背景にあると語った。
「今重視されているのは予測可能な収益モデル、機関投資家への依存、そして不可逆的な採用だ」とオーバーホルツァー氏は述べた。
ギャラクシーリサーチの 最新VCレポート によると、2025年第2四半期に仮想通貨およびブロックチェーン・スタートアップが調達した資金は合計19億7000万ドル、378件のディールだった。これは前四半期比で資金額は59%減、件数は15%減となった。
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