TrezorがTrezor Safe 7を発表：透明なセキュアエレメントを搭載した初のハードウェアウォレット

2025年10月23日 – チェコ共和国プラハ

完全ワイヤレスのハードウェアウォレットが、世界初の監査可能なセキュアエレメントと量子対応アーキテクチャを導入し、次世代の保護を実現

Trezorは、オリジナルのハードウェアウォレット企業として、Trezor Safe 7を発表しました。これは、業界初となる完全監査可能なセキュアエレメント（TROPIC01）と量子対応アーキテクチャを備えた新世代のハードウェアウォレットです。また、シームレスなモバイル接続機能も搭載しており、どこからでも安全に暗号資産を管理することがこれまで以上に簡単になりました。

鮮やかなカラ―タッチスクリーン、アルマイト加工されたアルミニウム一体型ボディ、オープンソースファームウェアを備えたTrezor Safe 7は、使いやすさやデザインを損なうことなく、透明性の高い長期的なセルフカストディを提供します。

世界初の透明なセキュアエレメント

本デバイスの中核には、TROPIC01、世界初の透明かつ監査可能なセキュアエレメントが搭載されています。従来のセキュアエレメントが非公開のアーキテクチャに依存しているのに対し、TROPIC01はコミュニティがその設計を検査・検証・確認できるようになっています。このアプローチは、暗号資産のセキュリティにおける長年の課題、すなわち仕組みが分からない専用ハードウェアを信頼しなければならないという問題に対応しています。

量子対応アーキテクチャ

Trezor Safe 7は、将来を見据えて設計されています。量子対応アーキテクチャにより、量子セキュアなアップデートをサポートし、デバイスの完全性と信頼性を長期にわたり維持します。ネットワークがポスト量子セキュリティへ移行する際にも、ハードウェアウォレットは交換不要で互換性を保ち、機能し続けます。

「セキュリティは、Trezorのすべての活動の基盤です。Trezor Safe 7では、世界初の透明かつ監査可能なセキュアエレメントTROPIC01を導入しました。これは、ハードウェアウォレットのセキュリティと透明性の新たな基準を打ち立てます。長年、量子コンピュータはSFの世界のものだと思っていましたが、イノベーションのスピードがそれを変えています。今後10年以内に、Bitcoinや他のブロックチェーンはポスト量子アルゴリズムへ移行する必要があります。それは「もし」ではなく「いつか」の問題です。そのため、Safe 7には量子対応のブートローダーを組み込みました。量子コンピュータが脅威となる未来でも、デバイスを安全にアップデートできます。TROPIC01と量子対応を組み合わせることで、オープンで将来性のあるセキュリティの新基準を確立しました。私たちにとっては、常に安全で使いやすく、透明性のあるツールでデジタルの自由を守ることが重要です。」とTrezorのCTO、Tomáš Sušankaは付け加えました。

妥協なきセキュリティ

Trezor Safe 7は、レイヤードアプローチで暗号資産の安全な保管を実現します。透明かつ監査可能なTROPIC01チップとNDA不要のEAL6+セカンダリエレメントというデュアルセキュアエレメントを搭載し、物理的・暗号的な保護を確保しています。プライベートキーはホストシステムから完全に隔離されており、すべての機密操作は2.5インチ高解像度カラーLCDタッチスクリーン上で物理的に確認する必要があります。

「利便性がユーザーをカストディアンやETFに引き寄せている今こそ、セルフカストディの本当の意味――妥協なき完全なコントロール――を再確認することが重要だと考えています。」とTrezorのCEO、Matěj Žákは述べました。「Trezor Safe 7はその答えです。完全監査可能なセキュアエレメント、デュアルチップアーキテクチャ、長期利用を見据えたワイヤレス設計を備えた初のハードウェアウォレットです。これは私たちの理念――透明性、使いやすさ、許可を求めない信頼――を体現しています。このデバイスにより、最も安全な選択肢を最も直感的なものにし、暗号資産のセキュリティに対するユーザーの期待値を引き上げます。」

現代的な使いやすさを追求

Trezor Safe 7は、Bluetooth Low Energy（BLE）、Qi2対応のマグネットワイヤレス充電、高解像度カラータッチスクリーンをサポートしています。Bluetooth通信はTrezor Host Protocol（THP）によって保護されており、これはオープンソースのレイヤーで、モバイル、デスクトップ、タブレット間で暗号化・認証・プライベートな接続を保証します。これらのハードウェア選択は、堅牢なアルミニウム一体型ボディとGorilla Glassによる保護と組み合わされ、モバイルとデスクトップの両方でシームレスな体験を提供します。

Trezor Suiteプラットフォームを通じて、ユーザーは数千種類のコインやトークンの管理、取引、ステーキング、サードパーティ統合へのアクセスなど、すべてを一つのインターフェースで行うことができます。

Trezorは、プラハで開催されたライブイベント「Trustless by Design（TBD）」でSafe 7を発表し、暗号資産コミュニティに新たなフラッグシップモデルを初披露しました。ローンチの全記録は公式Trezor YouTubeチャンネルで視聴可能です。

耐久性を追求した設計

Trezor Safe 7は、耐久性の高いアルミニウム一体型ボディ、Gorilla Glass 3ディスプレイ、IP54の防塵・防滴性能、標準リチウムバッテリーの4倍の充電サイクルを誇る長寿命LiFePO4バッテリーを備えています。Bitcoin専用バージョンも用意されており、Bitcoinのみを利用したいユーザー向けに設計されています。

Trezor Safe 7の価格は$249（€249）です。チャコールブラックとBitcoin専用バージョンは、公式Trezor e-shopで現在予約受付中で、オブシディアングリーンも近日登場予定です。

出荷は4週間後を予定しています。専用アクセサリーもフルラインナップで用意されており、Magnetic Qi2認証ワイヤレス充電器（予約特典）、Trezor Safe 7用ヴィーガンレザーケース、全Trezorモデル対応のユニバーサルケース、28°視野角フィルター付きプライバシースクリーンプロテクター、耐久性の高い編組USB-C充電ケーブルなどがあります。

Trezorについて

Trezorは、2013年に設立されたオリジナルのbitcoinハードウェアウォレット企業です。暗号資産のセルフカストディの開発を先駆け、オープンソースデバイスによって個人が暗号資産を安全かつ独立して保管できるようにしました。

Trezorは、初心者からエキスパートまでユーザーのセキュリティを強化するハードウェアおよびソフトウェア製品のラインナップを拡大しています。2023年には、暗号資産エコシステムへの安全な参加について草の根コミュニティを教育することを目的としたTrezor Academyを開始しました。

Trezorは、bitcoinおよび暗号資産のイノベーションに特化したテクノロジーホールディングカンパニーであるSatoshiLabsの一員です。