成熟市場へと移行するビットコイン 機関投資家と企業が強気相場を牽引=フィデリティが分析
フィデリティ・デジタル・アセットが発表した最新レポートによると、現在進行中のビットコイン(BTC)の市場サイクルは、採用率の拡大とともに成熟度を増す市場構造の変化を示している。
ブロック高892500、すなわち現在の半減期サイクルの25%が経過した時点で、ビットコインは8万2500〜8万5000ドルの間で取引されており、2024年4月19日の第4回半減期以降で31%の上昇を記録している。
フィデリティのシニアリサーチアナリスト、ダニエル・グレイ氏は、ビットコインネットワークの堅牢性に注目し、半減期以降のハッシュレートが50%増加したことを強調した。これは報酬の減少にもかかわらず、マイナーの継続的な関与を示す重要なシグナルだ。
2024〜2025年の局面は、過去の半減期後の急騰とは異なり、より安定的かつ緩やかな成長が特徴とされている。マイナー収益を価格に対して測定する「プエル・マルチプル」は安定化しており、市場が新たな供給水準に順応しつつある兆候とされる。
「ビットコインの控えめなリターンは、市場の外的要因による追い風と向かい風が交錯する中で、市場がバランスを取りながら消化していることを反映している」
過去のサイクルでは、半減期サイクルの中間地点が新たな最高値更新と重なる傾向にあり、今回もその例外ではない。今週、ビットコインは新たな史上最高値を記録しており、フィデリティはこの成長が2025年第2四半期にかけて続く可能性があると指摘している。
この進化を測る重要な指標のひとつが実現時価総額であり、市場に流入した累積資本を示すものだ。2024年の半減期以降、この指標は5610億ドルから9150億ドルへと63%増加しており、大規模な資金流入が続いていることを示している。
これは、ビットコインの長期的成長軌道と一致しており、半減期ごとに実現時価総額が拡大することで、ビットコインが成熟した資産へと変容していることを示唆している。
機関投資家と企業が主導する強気相場
現在の強気サイクルは、機関投資家や企業による前例のない規模の参加が特徴となっている。特に2024年1月の米国でのビットコイン上場投資信託(ETF)承認以降、ETFへの資金流入は1340億ドルに達し、バイナンスなどの取引所での月間取引高は、2024年3月に1兆ドルを突破した(2018年1月時点ではわずか110億ドルだった)。
さらに、企業による戦略的なビットコイン保有が加速しており、なかでもストラテジー(旧マイクロストラテジー)は現在57万6230BTCを保有している。その後も、メタプラネット、セムラー・サイエンティフィックといった企業がビットコインを財務資産として採用する動きを見せている。
こうした状況を受けて、フィデリティのグレイ氏は次のように述べている。
「ビットコインのファンダメンタルズと世界的な認知度は、これまでになく強固なものになっている。現在の市場サイクルは、成長、機関投資家、市場のレジリエンスが結実した段階にある」
本記事の見識や解釈は著者によるものであり、コインテレグラフの見解を反映するものとは限りません。この記事には投資助言や推奨事項は含まれていません。すべての投資や取引にはリスクが伴い、読者は自身でリサーチを行って決定してください。
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